AMD RADEON RX6600購入顛末記

 4Kの動画撮影をするようになって、動画の確認を4Kのモニタで行いたい。
 と思って、4Kのモニタを購入。ダメ元で動画表示してみたところ、案の定というか予想通り、4K表示ではPCのグラフィック性能が足らず、動きがカクカクしてしまう。ならばと今度はグラフィックカードを追加購入したところまでは、以前の記事でも触れた。
 しかし、話はグラボをセットアップして終わりというわけにはいかなかったのである。

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グラボの購入

 購入したグラフィックボード(グラフィックカードとも言う)は、CPUに合わせたというわけではないのだが、AMDのRADEON RX6600搭載のカードで「ASRock Radeon RX 6600 Challenger D 8GB」。ミドルクラスにあたるらしく、以前なら3万円前後だったグレードだと思うのだが、今では5万円前後の相場になっているのが悲しい。とあるネットショップでセールになっていたカードを4万7千円程度で購入した。合わせてDisplayPort端子で将来を見越して8Kの伝送まで対応したケーブルも購入。準備万端、あとは物が届くのを待つばかりと思っていたのだが。
 購入後、即納されて、いざ装着となったところで、PCのケースとカードを合わせてみて初めて気がついた。

取り付け前にグラフィックカードを撮影し忘れたので外箱ですいません(汗)

カードが入らん!

 カードが入らん!

 ミドルタワーケースで比較的余裕がある、つもりだったのだが奥行きが足らず、カードが長すぎて入らなかったのだ。
 かなり昔、元ドリフターズで俳優の荒井注さんが、カラオケボックスを開業しようと設備投資した時のこと、ボックスのドア幅が狭く、カラオケ機材を搬入しようとしたら入らなかった、という懐かしい話しを思い出した。まさに絵文字で描くところのorzというやつだ。
 笑うしかないこの状況ではあるが、前々からPCケースのコネクタ部分などが壊れていたり、古かったりしたこともあってケースもいつか買い換えたいと思っていた。グラボが差せるケースを買うかということで、またまた追加の設備投資となったわけだ。ちなみに購入したケースは「Thermaltake Versa H26 Black /w casefan」人気のある定番で安いケースのようだ。
 マザーボードはmicro ATXサイズなのだが、大は小を兼ねるとATXマザーに対応したケースを注文。今度こそ差されグラボとばかりに到着を待った。
 2日ほどでケースが到着。仕事が一段落したところで、旧ケースから電源やマザーボード、その他周辺機器を外し、新しいケースに移し替え、いよいよグラフィックカードを装着。
 そこから先は、新しいカードのDisplayPort端子にケーブルを接続、4Kモニタに繋いであっさりと映像は表示できた。あまりに簡単に移植が済んだので、うっかり取り付け時の様子を撮影するのを忘れてしまっていた。

4Kも8Kもきれい、エンコードは全力出してない?

 ミドルクラスとはいえそれなりの性能があるRX6600は、例えばYouTubeの4KでHDR対応の映像でも問題なくヌルヌル表示が可能。8KのHDRという最強スペックの映像も4Kダウンサンプル表示で問題なく表示できた。
 自前で撮影していた4Kの動画もきちんと表示でき、とりあえずハードウェアデコードに関しては全く問題がないと確認できた。
 しかし、である。もう1点期待していたハードウェアエンコードに関しては、いつも映像編集で使っているソフトの問題か、はたまたCPUがボトルネックになっているのか、期待していたほどエンコード時間が短くならなかった。
 というか、ほとんど変わってなくない?という感じなのだ。念のため、オンボードのグラフィック機能はオフにして、新しいグラボのみ「イキ」の設定にし、ハードウェアエンコードを試みるも、タスクマネージャー上の表示では、GPUが20%以下の使用率。個別の項目で確認しても、エンコード、デコードは0%で、コーデックのところだけが20~40%前後を行ったり来たりという状態。CPUは80~100%のあたりを行き来しているので、これはもしやCPUがボトルネックになっているのかな?と悩んではいるものの、明確な原因はわからないままだ。
 エンコードする際のソフトを変えてみるとか、原因究明をしたいところではあるが、忙しくてそこまで手が回っていない。まあ、当初の目的の動画を4Kで見ることに関しては問題なくクリアできたし、エンコードも遅くなったわけではないので、よしとしようと一端諦めました。

PCゲームも遊べそう

 steamで買ったまま放置していたPC用のゲームも、設定を盛りすぎなければ問題なく使えるレベルということもわかり、GWに時間ができたらいじってみようかなと思っている。とりあえず、PC版なら表現規制も少なくてバグも解消されているかなと思い、CD Projekt REDの「サイバーパンク2077」を購入。ちょうどSteamで半額セールだったので、助かった。
 結構重いソフトのはずだが、表示設定を盛らなければ、CPU、GPUともになんとかこれで遊べそう。参考にタスクマネージャーのスクリーンショットを貼っておく。


 今後必要になるかもと思っていた、PC上のウィンドウキャプチャや配信などをOBS Studioで実行する作業も、グラボがボトルネックになってうまくいかなかったところが、解消されているようで一安心。やるかやらないかはともかく、背景合成してzoomの会議に参加なんかもできそうだ。

結論・買って良かったがさらに設備投資したくなる罠

 それと、4KのHDR表示はとんでもなく画面がきれいで、美しいと感じた。これも、そのうち慣れてしまって、アナログからデジタルのHDに変わったときのように、4Kが当たり前、HDが表示汚いと思うようになってしまうのだろうか。確かに4KのAmazonプライムの動画などを見て、HDに落として見比べるとかなり違うのがわかるし、目が肥えるのも考えもんだなと思う。
 仕事用に動画からキャプチャした静止画を吟味していた時も、HDで録画していたものと4Kで録画していたもの、同じ土俵で使おうと思ったら、HDサイズはトリミングや画質の補正などで取り回しが限られて難儀してしまった。
 素材のデータは大は小を兼ねるがまさらにその通りで、撮影、録画の時点で4Kをデフォルトにしておかないと後々、泣きを見ることになりそうだ。
 さて、今後いろいろと検証してみて、やはりCPU(Ryzen 3 3200G)のボトルネックがGPUの性能を引き出し切れていないとわかった場合どうしようか悩むところだ。今度はCPUまで追加購入となると、最低でも3万円くらいの投資になる。マザーボードはAMDのAM4ソケットなので、現在発売中の新しいCPUでも対応は可能。評判のIntelの第12世代CPUに乗り換えるとなると、マザーボードごとの交換になり、5万円くらい飛んでいく。
 足していくと、あるぇ~、これミドルクラスのグラボ積んだゲームPC買った方が安上がりだったかも、なんてことになりかねない。
 なんとか、Ryzen 5あたりのそこそこのCPUを2万円台くらいで安く手に入れてなんとかならないかしら、と思うのだが、世の中は全力で円安に向かっていて輸入品のCPUなんかいつ価格高騰してもおかしくない。というか、マザーボードとかパーツ類はもう値上がりしている。
 決断するなら早いほうがいいのかもしれない……。

追記・しばらく使って気がついたこと

 買って組んでみてしばらくしてから気づいたこと。ケースのLEDがケース内で常時光っていて、それが半透明のアクリル板越しに透けて見えるのは必要なんだろうか、という点。その明かりのおかげで、SDカードや、USBメモリを前面パネルに差すときにわかりやすいからいいかと納得した。ただ、電源ボタンの横にある電源ランプがスリープ時にものすごい光量で点滅するのはいかがなものだろうか。部屋の明かりを消して寝ようと思うと、思い切り目立つ青い光の点滅には参った。電源ランプのコネクタを抜いてしまうとか手はあるようだが、とりあえずランプの前に光を通さない程度の目隠しシールを貼って様子を見ている。

 今後は、モニタのHDMI切替器を工夫して、2枚あるHDモニタ(上下に並べてある)と4Kモニタ(上下2面の右横)全てでメインPCの3画面表示ができるようにセットアップする予定。動画編集しながら、ブラウザでYouTubeにアップロードしたり、原稿書いたりなんてことができるようになるので便利になりそう。モバイルモニターも繋げば、4Kが2面になって、全4面もたぶん可能。DPポートが3つに、HDMIが1つと外部端子が4つもある今どきのグラボはすごい。

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