いわき七浜海道サイクリング完全ガイド・車・輪行・レンタル別|失敗しないルート設計と楽しみ方

福島県いわき市の海岸線を南北に貫く、いわき七浜海道サイクリングルート。震災後に整備された防潮堤の上を走る、全国でも珍しいサイクリングルートです。

車道とは分離された専用道をメインに走れるため、近年の自転車ルール厳格化の流れの中でも、安心して楽しめる環境が整っています。

そして、このルートは、「どこから入り、どう走り、どこで終えるか」で満足度が大きく変わります。

本記事では、

  • 車で来る
  • 輪行で来る
  • レンタサイクルを使う

この3パターンに分けて、最適な楽しみ方をまとめます。

目次

車で来る場合 | 基本は勿来スタート

勿来の関公園駐車場

スタートのおすすめは、勿来の関公園です。

  • 南端スタートで分かりやすい
  • 車で来た人は駐車しやすい
  • 園内のいわき市勿来関文学歴史館にはサンダル用意などサイクリストに優しいサービスが
勿来関公園内にあるいわき市勿来関文学歴史館にはこんな貼り紙が

初めてならこのスタート地点が最適じゃないかと思います。そして、 実用的には四倉ゴールがサイクリングルートのおいしいところが味わえて、帰路もわかりやすいかと。

ゴールのおすすめは、四倉海水浴場。

こちらも駐車場が広く使いやすい(サポートカーがいれば合流しやすい)
安全かつ、わかりやすいルートでたどり着ける(四倉より先はちょっとわかりにくい箇所がある)
輪行で勿来まで戻る、帰路につくならJR常磐線四ッ倉駅が近い

無理に久之浜まで行かなくていいというのが個人的な感想です。波立薬師は魅力ではあるのですが、その先は久之浜地区の街中を走って、ほぼ何も無い緑地公園がゴールなのがちょっと残念かもしれません。

効率的な流れ

  • 勿来の関公園に駐車して走り始める
  • 南→北へサイクリング
  • 四倉でゴール
  • 四ッ倉駅まで自走し
  • 輪行で勿来駅まで移動
  • 勿来の関公園の駐車スペースまで自走で戻る

これは、単独行、車で来た全員が自転車で走る時のパターンですかね。四倉海水浴場に駐車して、輪行で勿来駅まで戻るというのもありですが、勿来駅からサイクリングルートに戻る道がわかりにくく、走りづらいんで、勿来スタートをおすすめします。

もちろん、ガチ勢の方は勿来久之浜間を往復することを目標とするのでしょう。100km超えますが、まあ、その程度は普通ですよね(笑)

サポートカーがあると便利

  • 自転車に乗る人はサイクリングに集中でき、往復走らなくてもよい
  • 途中離脱が自由(連絡を取って、自転車の撤収スペースのある駐車場などで待ち合わせ)
  • 水分・補給を積める
  • トラブル時も安心

さらに、サポート組は

  • 小名浜港エリア
  • 塩屋埼灯台
  • 道の駅 よつくら港

などで先回りして観光・グルメを楽しめるため、同行者側にもメリットがある構成になります。ご家族やグループで、自転車に乗りたい人は自転車で、観光メインの人は自動車でという感じでしょうか。

道の駅よつくら港の前には自転車用ラックが整備されている

輪行で来る場合|柔軟性重視の自由設計

スタート駅の選び方

  • 勿来駅:自転車のセットアップスペースは○、自転車道への合流がちょっと大変△
  • 植田駅:自転車のセットアップスペースは○、自転車道への合流は比較的簡単○
  • 四ツ倉駅:自転車のセットアップスペースは○、自転車道への合流は比較的簡単○
  • 久ノ浜駅:自転車のセットアップスペースは○、自転車道への合流は比較的簡単○
  • 泉駅:自転車のセットアップスペースは○、小名浜まで車道で行くのが大変×
  • 内郷駅:自転車のセットアップスペースは○、新川・夏井川サイクリングロード経由で合流可能○
  • いわき駅:自転車のセットアップスペースは△、新川・夏井川サイクリングロードまでちょっと大変△

→ 南北端・中間から自由にスタート可能だが、長短ある。ベストは四倉スタートで、時点が勿来、穴で新川・夏井川サイクリングロードも楽しめる内郷といったところでしょうか。植田スタートは、走っていて面白い勿来植田間が抜けてしまうので、イマイチかもしれません。

新川・夏井川サイクリングロード

内郷駅を起点に、市街地の新川、夏井川の河岸を歩行者自転車用に整備されています。ただ、出来てからかなりの時間が経過していて、ちょくちょく整備もされてはいるのですが、路面が悪くなっていたり、ちょっと案内が分かりづらいところがあるかもしれません。

夏井川サイクリング公園

新川・夏井川サイクリングロードと、いわき七浜海道サイクリングルートがT字にぶつかるあたりに整備されたサイクリング用の公園です。トイレがあり、自販機などで水分補給も可能です。

自転車好きにはお!と思う、約1kmの周回コースがあって、ぐるぐる回ってラップタイムを計ったりして楽しめます。

ここから、北へ(四倉・久之浜)行くか、南へ(豊間・小名浜・勿来)行くかは、自由に選択可能ですが、走って面白いのは南へ行くルートだと思います。

レンタサイクル利用|初心者・軽装向け

拠点は新舞子ハイツ。プールやお風呂などもある健康保養施設施設といったところです。こちらはサイクルステーションとして整備されていて、

  • レンタルのスポーツバイクあり
  • 客室への自転車持ち込み可能な宿泊できる部屋がある
  • ルートのほぼ真ん中に位置するので、南へも北にも行ける
  • 自転車に乗って疲れたら温泉で癒やされる

こんな、メリットがあり、自転車無しの手ぶらで行っても楽しめるのでおすすめです。ロードバイク、クロスバイクのほかに、電動アシスト自転車、子ども向け自転車など各種揃ってます。

新舞子サイクルレンタル自転車のページ

レンタサイクルのおすすめプラン

北ルート(走りに集中したい人向け)

新舞子ハイツ → 四倉 または 久之浜で折り返し

寄り道は、道の駅 よつくら港くらいに抑えて、ひたすら走って海岸沿いの景色を楽しむ。

四倉まで片道約10km程度。久ノ浜のゴール地点までは片道14.5km程度で、どこかに寄ろうと思うと、3時間コースではギリギリ、1日コースなら心ゆくまで堪能して、なんなら南部方面塩屋埼灯台まで行って折り返せるかもといった感じです。走りに集中したい方向けですね。

南ルート(おすすめ)

新舞子ハイツ → 塩屋埼灯台で折り返し

途中に震災伝承みらい館などもあり、観光だけでなくいわきの震災と津波被害に関して知ることができる
距離も片道約3.4kmと軽いサイクリングにちょうどいいくらいの距離で、お子さんでも大丈夫そうです。

薄磯の手前でほんの少しののぼり坂がありますが、自転車を降りて押すほどではないと思います。

いわき七浜海道サイクリングルートの基本ルート(南→北)まとめ

勿来 → 小名浜 → 永崎海岸 → 豊間 → 薄磯 → 新舞子浜 → 四倉 → 久之浜

見どころと立ち寄りポイント(トイレ情報)

  • 勿来の関公園(トイレ有り)
  • 勿来海岸
  • 常磐共同火力勿来発電所
  • 岩間防災緑地(モニュメント「きみと」が設置)
  • 小浜公園(トイレ有り)
  • 小名浜港エリア(一大観光地・綺麗な新しいトイレ有り)
  • 三崎公園(観光地・トイレ有り)
  • 永崎海岸(震災で廃止になった海水浴場)
  • 塩屋埼灯台(観光地・トイレ有り)
  • かねまん本舗(老舗かまぼこ店でいわき名産のお土産購入・綺麗で広いトイレが自慢だとか)
  • 新舞子浜(震災で廃止になった海水浴場・トイレ有り
  • 道の駅よつくら港(観光地・綺麗なトイレ有り)
  • 菓匠梅月(地元民も大好き名物かしわ餅で糖分補給)

トイレと糖分補給と脚を鍛えるタンパク質摂取のコツ

トイレはここがおすすめ

上記の一覧にも書きましたが、ルート上でトイレがあるところは結構限られています。また、古い設備も多く、和式の便器だったりする箇所も多いので、女性はここはちょっと……という場所もあるかと思います。サイクルウェアの男性でも、洋式の個室トイレの方が安心ですよね。

特にスタート地点でおすすめしている勿来の関公園のトイレは古い&和式なので、事前に用を済ませてから行くことをおすすめします。

中間点では、小名浜港エリアの道の駅いわき・ら・ら・ミュウ、イオンモールいわき小名浜は最新のトイレが。途中にある、かねまん本舗さんの本店では、トイレの360度映像を載せるほど拘ってらっしゃるそうなので、バスの団体客でもどんとこいなトイレをお借りできます。ついでに試食とお茶をいただいて、感謝の気持ちでお土産を購入してみてはいかがでしょうか。

北部ではやはり道の駅 よつくら港のトイレは綺麗で使いやすいですね。

※筆者は男性なので、女性用トイレは男性用の個室と同じだろうという想像で書いていることをお許しください。

糖分補給とタンパク質摂取

ロングライドでは甘い物が効きます。また、自転車乗りの最大の武器“脚”を鍛えるためには、タンパク質補給がかかせません。福島やいわきの名産品をちょっとご紹介させてください。

糖分補給には

  • いわき名産の「じゃんがら」
  • 福島の定番「ままどおる」

購入は、小名浜港エリアのいわき・ら・ら・ミュウ、などで。

防潮堤上を走るルートが多いため、自販機やコンビニなどが近くに見当たらないということも多いです。特に、夏井川サイクリング公園=四倉間はルートの近隣に店も、自販機も無いような状況が続くので四倉の市街地までの間補給できる水分、糖分などは確保しておくのが安全かと思います。

タンパク質摂取なら

  • かまぼこで良質のタンパク質を=「かねまん本舗」へ
  • 小名浜近隣、四倉ほか、いわきの名物海鮮丼で炭水化物とセットで

いわき七浜海道サイクリングルートの弱点と実走した感想

離脱の選択肢が狭い

海沿いの地域は、土日はバスが運休など公共交通機関の利用は不安要素。駅から離れている経路も多く、自走で駅まで行く際は、選択肢が限られます。

メカトラブルは基本的に自力対応で

ルートの近隣には自転車店はほとんど見かけません。パンク程度は自分で直せる人でないと、いざという時に立ち往生してしまう可能性はあります。

砂に注意

海風でサイクリングルート上の路面に砂だまりが出来ていることがあります。スポーツ自転車によく乗っている人は、路面に砂が溜まっていると滑りやすいので注意している方も多いかと思います。灰色のコンクリート上なので、同系色の砂が見えづらいのも難点ですね。

坂やカーブなどではスピードを出さないよう、心に速度に余裕を持って走行するくらいが確実かもしれません。

峠などの難所

海沿いなので、基本は平坦ですが、高台、岬の周辺などで、数箇所は自転車を降りて押そうかなという坂道があります。スポーツバイクなら、一番軽いギアにすれば、貧脚の筆者でも登り切ることはできましたが……。

  • 岩間防災緑地から小浜海岸の間
  • 小浜海岸から先、大畑貝塚のあたり
  • 三崎公園内
  • 江名から豊間の間
  • 塩屋埼灯台 周辺

余力があれば立ち寄ってみて欲しい、いわきの自転車関連施設

いわき平競輪場

自転車乗りなら一度は見てみたい、空中バンクで競輪ファンにはお馴染みのいわき平競輪場です。バンクの内側からレースが見られるのが特徴とのことですが、残念ながらまだ行ったことがないんですよ。

  • 本格バンク見学
  • 競輪の迫力体験
  • 旅費と自転車購入費を取り戻す!(無理だって)

競輪場に行かなくても、運が良ければ、いわき市内の公道で練習中のプロ選手とすれ違うこともあるかもしれません。海沿いでトレーニングしている人は少ないですがごくたまにすれ違います。よく見かけるのは、やはり上りのある山間地とかですが。

自転車文化発信・交流拠点ノレル?(NORERU?)

内陸部の常磐湯本地区にあるので、自走して行くにはちょっと遠いんですが、いわきに惚れ込んで、連盟ごといわきに移住してきたというパラサイクリング連盟の元専務理事の方が立ち上げた、自転車に親しめる交流施設です。いわきFCパーク内にあって、大人から子どもまで自転車で楽しめるスポットだとか。

自転車文化発信・交流拠点ノレル?(NORERU?)

最後は温泉で癒やされる

勿来の関公園を下ってくると見えるのが、「勿来温泉 関の湯」。天然温泉の温浴施設です。

  • 海が見える展望風呂
  • おいしい食事
  • お土産も買える

そして、さらに宿泊も可能!

  • 最悪、疲れたらそのまま泊まる
  • 宿泊するならビールOK
  • 念のため、翌日を予備日にしておこう……

悪魔の誘惑に逆らえないビール好きの自転車乗りとしては、安全性と満足度が大きく向上するので1泊もやむなしといったところ。例年、夏場には食べ放題飲み放題の「シーサイドビアホール」も開催され、秋にはカニ食べ放題イベントなども開催されているので、いわきにお立ち寄りの際はご宿泊もご検討下さい。

勿来温泉関の湯

筆者から一言

いわき七浜海道サイクリングルートは、車で来る → 自由度最大。輪行 → 柔軟性と身軽さ。レンタル → 自転車未所持、手ぶらでもOKの手軽さで、いろいろな楽しみ方ができるサイクリングルートです。今夏には双葉郡のサイクリングルートと合わせてナショナルサイクルルートに指定されるかも?と全国紙の報道がありました。

加えて、2028年にはマウンテンバイクなどのオフロードコースの整備も予定されています。いわき平競輪から始まった、自転車の街としての発展に期待していきたいところです。

半面で、供用開始から7年近く経過した路面は、ルート表示の塗装などが剥げてしまって、見えなくなっているところなどもあり、メンテナンスも必要なのでは?と思う箇所もチラホラ。整備時点から言われていた、トイレの洋式化や拡充など、もう少しサイクリスト目線で対応して欲しい課題も多いです。

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